G-20 Lacks Cohesion for Sustained Growth in the Global Economy

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世界経済の成長持続へ結束力欠くG20

2014/9/23付

 21日に閉幕した主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議はほとんど見るべき成果がなかった、と言わざるを得ない。

 共同声明は世界経済について「成長にはばらつきがあり、慢性的な需要の弱さに直面」していると指摘した。問題は、世界経済の持続的な成長に向けた各国・地域の政策協調がはっきりと示されなかったことだ。

 米国は4~6月期にプラス成長に転じた一方、ユーロ圏は実質経済成長率がゼロ、日本は年率7.1%のマイナス成長となった。

 ルー米財務長官は「ユーロ圏と日本の成長は期待外れ」と述べたが、批判の矛先は主にユーロ圏で最大の経済規模を誇るドイツに向けられたようだ。

 ドイツは2015年に財政赤字を解消する見通しで、もっと財政出動でユーロ圏全体の景気を下支えすべきだと米国はみている。

 だが、ドイツのショイブレ財務相は健全財政の重要性を唱えて反論。共同声明は「短期的な経済状況を勘案して機動的に財政戦略を実施する」という2月の会議と同じ表現にとどまった。これではほぼ何もいっていないに等しい。

 ユーロ圏内ではドイツなどが財政規律を重視する一方、フランスやイタリアは財政赤字の国内総生産(GDP)に対する比率を3%以下にする欧州連合(EU)のルールの柔軟な運用を求めている。

 ユーロ圏内の足並みさえそろっていないのに、まして世界規模での政策協調はほとんど期待できないというのが実態だ。まずはユーロ圏がEU予算なども使いつつ、経済成長と財政再建を両立させる具体策を詰めるべきだ。

 成長と財政健全化の両立という点では日本も人ごとではない。10%への消費再増税ができる環境を整えるのが政府の責務だ。

 米国の宿題は金融政策の転換を円滑に進めることだ。米連邦準備理事会(FRB)が利上げをする際は、世界の金融市場に混乱を与えないような細心の注意が要る。

 G20は18年までに世界経済全体の成長率を2%押し上げる目標を掲げている。そのために中国など新興国を含めて構造改革をさらに進める必要がある。

 共同声明は外国為替市場で進むドル独歩高を事実上、追認した。日本は、急激に円安・ドル高が進むとエネルギー価格上昇などを通じ、家計や企業の負担が増える。その副作用への警戒も怠れない。

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