First Thing’s First: Re-establishingU.S.-Japan Relations

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まず日米関係の立て直しを

菅直人内閣がいよいよ本格的に動き出した。待ったなしの課題が山積みだが、外交では何よりも日米関係の立て直しが急務だ。

 「日本は戦後60年間、日米同盟を基軸として外交を進めてきた。そうした姿勢をしっかり続けていく」

 菅首相は8日の記者会見でこう語り、日米の安全保障体制を外交の土台とする路線を明確にした。

 鳩山由紀夫前首相は在任中、口では日米関係の重視をとなえながらも、行動は伴わなかった。同盟の根幹にかかわる米軍普天間基地の移設問題を閣僚に丸投げし、迷走を続けたのはその典型である。

 首相は今月下旬にカナダで開かれる主要国首脳会議(サミット)の際、オバマ米大統領と会談する見通しだ。普天間問題で傷ついた同盟を修復するための道筋をつけてほしい。

 最初の関門はすぐにやってくる。先の日米共同声明によると、沖縄県名護市辺野古への普天間移設について、8月末まで建設の位置と工法の検討を終えることになっている。

 地元は移設そのものに反対しており、説得のめどは立っていない。かといって、地元の合意抜きで決めれば、移設計画が行きづまるのは目に見えている。

 首相は政府と沖縄の対話の枠組みを整え、総力をあげて沖縄の理解を得る努力を傾けてもらいたい。

 前内閣のような混乱を防ぐには、司令塔を務めることになる仙谷由人官房長官が岡田克也外相、北沢俊美防衛相と密に連携を保ち、一枚岩となって取り組むことが肝心だ。

 首相は記者会見でアジア諸国との関係もさらに深めたいと表明した。世界の成長センターである中国や韓国、インド、東南アジア諸国との結びつきを強めるのは当然だ。

 そのためにも普天間問題の解決に全力を尽くす必要がある。米国と深刻な亀裂を抱えたままでは、日本はアジア諸国から頼りになるパートナーとはみなされないからだ。

 朝鮮半島の緊張や中国海軍の増強が続くなか、韓国や東南アジア諸国は日米同盟にアジア太平洋の安定を保つ重しの役割を期待している。同盟の修復に手間どれば、首相はこうしたアジアの国々からも失望を招くことだろう。

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