Action over Words for RepairingJapan-U.S. Relationship

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日米修復へ言葉より行動を

2010/6/29付

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 壊れかけていた日米関係を修復する出発点に立った。27日の菅直人首相とオバマ米大統領の初会談の成果はこれに尽きるだろう。

 会談でのやり取りをみると、両首脳は米軍普天間基地問題で広がった傷をふさぎ、ひとまず関係の修復を演出した。

 首相が日米同盟を「アジア太平洋地域の平和の礎」と強調すれば、大統領も「米軍基地が日本国民に受け入れられるよう努力したい」と応じた。

 似たような光景は鳩山前政権でも見た。鳩山由紀夫前首相は昨年9月に大統領との初会談で協力をうたい、11月には「トラスト・ミー(信用してほしい)」と普天間問題の解決を約束した。

 ところが、実際には決着を先送りし、迷走を極めた。この言行不一致ぶりが日米の信頼を損ない、関係を冷え込ませたのである。

 「離米路線」の誤解を招いた鳩山氏に比べると、首相は日米基軸をより鮮明に打ち出し、険悪だった空気は和らぎつつあるようにみえる。

 それでも普天間問題のトゲが日米関係に刺さったままの現実は変わっていない。鳩山前政権のてつを踏まないためにも、首相に求められるのは解決に向けた行動だ。

 日米は8月末までに普天間の代替施設の工法や位置を詰めることで合意している。それを受け、大統領が来日する11月までに事実上、決着させたい考えだ。

 沖縄県名護市辺野古周辺に移設する日米合意をめぐっては、地元の反対が強い。首相は沖縄側の理解を得ないまま、「問答無用」で移設を進めることはないと約束している。

 とすれば、菅政権は今から沖縄側と水面下で接触し、どうすれば協力してもらえるのか、真剣に着地点を探るべきだ。

 時間は長くない。11月の沖縄知事選が近づくにつれ、地元の説得が難しくなるとみられるからだ。

 首相は9月の国連総会に合わせて訪米する意向を大統領に伝えた。それまでに代替施設の工法・位置をきちんと詰められるか。

 これがまず、「日米基軸」という掛け声がどこまで本物なのかをはかる試金石になる。

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