Osprey Aircraft Training:The Inescapable Increaseof Noise Pollution and Danger

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オスプレイ訓練 危険性と騒音拡大不可避2011年6月21日

 米海兵隊は、2012年後半に普天間飛行場に配備を計画するMV22オスプレイが、伊江島補助飛行場で陸上空母離着陸訓練(FCLP)を実施すると明らかにした。

 墜落事故を繰り返してきた危険機種を配備した上、空母に見立てた伊江島で離着陸を繰り返すと宣言したことになる。

 危険な普天間飛行場にオスプレイを配備すること自体到底認められないが、さらに空母を使う実戦を想定した練度維持訓練が恒常化し、騒音被害と危険性の拡大を伴う。県民の一層の反発は避けられない。

 在沖海兵隊は、普天間基地所属のヘリコプターがFCLPを伊江島やキャンプ・ハンセン、シュワブの両基地で実施していると明らかにしたばかりだ。沖縄配備後のオスプレイによるFCLP実施が予想されたが、早速裏付けられた。

 伊江島でのFCLPは沖縄本島中北部の広い地域で、CH46輸送ヘリの後継機であるオスプレイが飛び交うことを意味する。

 オスプレイの飛行特性からすると、FCLPは垂直離着陸するヘリと固定翼機の両形態で実施されるだろう。ヘリ形態の離着陸に水平飛行からの離着陸が加わるだけに安全面でも懸念が増す。

 21日の日米安全保障協議委員会(2プラス2)を前に、米側は矢継ぎ早にオスプレイ関連の基地運用の実態を明らかにした。

 41人中、38首長が反対するなど、沖縄社会の強い反対を押し切り、中央突破を図る布石なのだろう。

 あらためて指摘するが、沖縄は米国の軍事植民地ではない。これ以上の基地負担を強いることは断じて認められない。

 FCLPの原形は、神奈川県の厚木基地で、事実上の母港である横須賀基地に寄港した空母の艦載機が夜間に繰り返す離着陸訓練にある。FA18戦闘攻撃機などがタッチ・アンド・ゴーを繰り返す際の爆音はすさまじい。特に夜間離着陸訓練(NLP)は住民の猛反発を生み、日米は1989年に硫黄島(東京都)、2006年の米軍再編で岩国基地(山口県)への移転で合意したが、岩国では反発が消えない。

 海兵隊は、伊江島での夜間のFCLP実施を示唆した。本土でも住民とあつれきを生み続けた訓練を普天間ヘリにも拡大し、オスプレイ配備後も臆せず実施するという米軍と容認する日本政府に期待する県民がお人よしなのか。

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