Edited by Gillian Palmer
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始まっている米大統領選
三年先の次期大統領選挙はもう始まっているのか…。米地方選挙を報じる米メディアを見ているとそんな錯覚に陥る。
バージニア州知事選では、民主党候補が共和党茶会系の候補者の追い上げをかわして当選した。候補者以上に注目されたのが民主党候補を支持し応援演説も行ったクリントン前国務長官だ。大統領選に関しては沈黙を守っていただけに、出馬に向けた政治活動再開と受け止められている。
ニュージャージー州では、共和党クリスティー知事が圧倒的支持で再選された。保守論客として早くから大統領候補に名を連ねながら、昨年のハリケーン被災の折にはオバマ大統領の支援対策に協力し、茶会とは一線を画した柔軟な政治手腕も見せた。
先の政府機能一部閉鎖という異常事態に際して露(あら)わになった共和党茶会系の強引な議会戦術に対する世論の逆風が選挙結果に影響したのは明らかだ。
茶会肝いりの大統領候補とされるクルーズ上院議員は意気軒高だ。先週のアイオワ州の集会では「政府閉鎖は、医療保険改革法(オバマケア)のデタラメさを論じる好機となり成功だった」と自賛している。
大統領選では、左右を問わず中道派支持層を獲得しなければならない。茶会が身内の小政党化した感のある共和党に、オバマ政権をレームダック化に追い込む以外の戦略はたてられるだろうか。 (安藤徹)
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