Confusing Fraudulent Sites, Addresses with Political Content

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まぎらわしい詐欺まがいサイト、アドレスに「政治ネタ」

来年の米大統領選挙への再選出馬を宣言したバイデン大統領の陣営が公式サイトを立ち上げた。アドレスはフルネームをひとつづりにした「joebiden.com」である。まずはその内容をチェックしておこうと検索エンジンに向かったのだが、うっかり者の私は、フルネームではなく「biden.com」と入力してしまった。

するとびっくり、アルツハイマー病の研究や患者支援をうたう団体のページが現れた。「寄付してください」と呼びかけている。画面では実在する団体なのかどうか判断がつかないのだが、バイデン氏の公式サイトに酷似したアドレスを無関係なサイトへ誘導する入り口にしているのは確かだろう。80歳のバイデン氏について、認知能力の低下を懸念する声があるのを踏まえた細工のようだ。何とも手が込んでいる。

同種の事例としては、1998年に当時のクリントン大統領の不倫スキャンダルが明らかになった後、ホワイトハウスの公式サイトに酷似したアドレスを入力すると、強制的にポルノサイトへ飛ばされるというケースがあった。

紛らわしいアドレスを詐欺まがいの金もうけなどに利用するのは以前からよくある手口。そこに「政治ネタ」が絡むのが、米国らしいといえば米国らしい。(大内清)

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