Reports from the Potomac: What Is This, Children's Homework?

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ポトマック通信　子供の宿題ですか？

2011.4.13 03:18

　疲れ切ってタクシーを拾ったのは午前２時過ぎ。こちらが新聞記者と分かると「そういえばシャットダウンはどうなった？」と運転手。「時間切れ寸前で回避されたよ」とため息をつくと「俺は政治はよく分からない。だけど連中は今まで何をしていたのかね」と彼は肩をすくめた。

　同感である。もつれにもつれた２０１１会計年度の米予算協議は８日深夜、暫定予算の期限切れまで１時間を切ったところで与野党が合意。約１５年ぶりの政府機関の閉鎖（シャットダウン）は回避された。

　米議会の良識を示したハッピーエンドといいたいが、予算審議で半年間も迷走。振り回された政府職員や米国民はたまらない。

　「どちらも譲れず、長い闘いになった」と野党共和党のベイナー下院議長。確かに歳出削減を突きつける共和党と、妊娠中絶の補助金など社会福祉政策にこだわる民主党の対立は深い。

　それでも協議する時間はたっぷりあったはず。まるで夏休みの最後に宿題であわてる小学生だ。逆になぜ合意できたのか、互いの支持者向けの政治ショーではと勘ぐりたくもなる。

　「思想の違いを乗り越え、米国民はひとつになった」と、オバマ大統領はテレビ演説で笑顔をみせた。だが笑って振り返るには、後味が悪いドタバタ劇と思う。（柿内公輔）