日米韓連携 朴政権の「頑なさ」に驚く
2014.3.14 03:17
韓国の朴槿恵政権は日米韓首脳会談の実現に向けて、大局的な見地から取り組んでほしい。
オランダでの核安全保障サミットに際して3カ国首脳会談を設定しようと、斎木昭隆外務事務次官が訪韓し、趙太庸韓国第1外務次官と会談した。だが、韓国側は歴史認識問題を理由に、それに乗ってこなかった。
日米韓の連携は地域の平和と安定に欠かせない。3カ国のトップ会談は共通の価値観を再確認する意味もあり、極めて重要だ。
韓国は、3カ国の結束が乱れて喜ぶのが誰なのか冷静に考えなければならない。核サミットは24日からで、時間はまだある。朴政権には強く再考を促したい。
3カ国首脳会談はもともと、日韓首脳だけの会談実現が難しいと判断した米国が提案したものだ。オバマ大統領が間に入れば、朴大統領も安倍晋三首相との対話に応じやすいとの判断からだろう。
韓国側は、その米国肝いりの提案をも、慰安婦の強制連行を認めた「河野談話」の再検証という日本政府の方針に懸念を示して、拒否してきたという。
斎木氏は、先に菅義偉官房長官が河野談話の見直しを否定したことを韓国へのメッセージだと説明した。談話の再検証を名のみにしてはならないとはいえ、米韓双方に外交的配慮は示した形だ。
韓国側はそれについても、「歴史修正主義的な言動」の自制が最優先だと反論するなど、聞く耳を持っていないようだ。
日本側は、関係改善を求める米国の意向を受けて交互に訪問する外交慣例をあえて変更し、伊原純一アジア大洋州局長に続き今回、斎木次官を使者に立てた。
しかし、尹炳世外相への表敬には韓国側が応じず夕食会も中止となり、斎木氏は予定を切り上げて日帰りする結果となった。
韓国の頑(かたく)なさには唖然(あぜん)とするほかない。「反日」に染まり柔軟な判断ができないのだろうか。
ケリー米国務長官が2月に、尹外相に「過去よりも今が大事だ」と軟化を求めたことを、韓国は思い起こすべきだ。米国もそうした説得を継続してもらいたい。
菅長官は「常に対話の扉は開かれている」と改めて強調した。歴史問題で理屈に合わない譲歩はすべきでない。その原則を守りながら、日本は韓国側への働きかけを粘り強く続けるしかない。
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