‘Two Plus Two’ Talks: Using the US-Japan Alliance as a Lever for Regional Stability

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日米2プラス2 同盟を地域安定のてこに

バイデン米政権発足後初の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)が東京で開かれた。最大のテーマは、台頭する中国にどう対応するかだ。

 沖縄県・尖閣諸島周辺への度重なる領海侵入や、中国公船の権限を規定した海警法に対する「深刻な懸念」を共有した。

共同発表では、中国を名指しし、「尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする、いかなる一方的な行動にも引き続き反対する」と批判した。

 宇宙やサイバーといった新たな領域での防衛協力を強調したのも、中国を念頭に置いたものだ。

 ルールに基づく国際秩序に挑戦する中国に連携して対処する、という強い姿勢を鮮明にしたといえよう。

 バイデン政権は安全保障を担う主要閣僚の最初の外国訪問先に日本を選んだ。日米同盟を重視している表れだ。

準備は入念だった。会合に合わせて国務省は「頑強な日米同盟の再確認」と題する文書を公表し、日米関係の強化をアピールした。

 米政権は中国を「唯一の競争相手」と位置づける。会合に先立ち、日豪印との初の首脳協議を先週、オンラインで開催した。

アジアや同盟を重視する姿勢は歓迎できる。ただ、米国には、中国に単独で対抗するのは難しいという現実もある。

 中国は今後十数年で経済力や軍事力で米国と肩を並べるといわれる。これに対抗するネットワークの構築は米国の将来を左右する。

日本も、目の前の課題に対処するのはもちろん大事だが、長期的な視点で中国との関係を見据える必要がある。

 重要なのは、安全保障における米国との連携と、経済での中国との協力をどう両立させるかだ。

 中国の突出した行動を日米がけん制することはできるだろう。同盟の結束力が強まれば、その効果も高まる。

 だが、中国を敵対視し、報復的な措置をとれば、協力の余地は狭まる。同盟を中国との覇権競争の道具にしてはならない。

 日本の国益は、周辺地域の安定と繁栄にかかっている。そのためには、中国とも共通利益を探る戦略的な対話が欠かせない。

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