Are Vaccines That Bad?

<--

新型コロナウイルスのデルタ変異株の蔓延(まんえん)に伴い、ワシントンの飲食店でも店内でのマスク着用が再び義務付けられた。とはいえ、食事中はマスクを外しても全く問題はない。

こうした規制は都市によってだいぶ違う。最近出張した南部テキサス州のダラスでは、デルタ株の深刻化を受けて店内でのマスクを義務化したものの、外していても入店できた。

一方、東部のニューヨークでは、どんなに小さい店でも顔写真付きの身分証とワクチンの接種証明を提示しなければ店内で食事をとることを許されない。

規制にばらつきが出るのは、ウイルス対策がそれぞれの州や自治体の判断に委ねられているためだ。

そのせいで今月、ニューヨークで店の従業員がテキサス州から来た観光客の女性数人に接種証明の提示を求めたところ、いきなり顔を数発殴られるという、笑えない事件も起きた。

ワクチン接種や証明提示の義務化は「個人の権利を侵害する」というのが彼女らに代表される「反ワクチン派」の主張で、傾向としてトランプ前大統領の熱心な支持者が多い。

共和党を支持する元米政府高官の友人は「連中は強制されたくないから乗車中にシートベルトをしないと言っているのと同じだ。正気の沙汰でない」と首を振るのだった。(黒瀬悦成)

About this publication